分かり合える人いますか?


千照館/わごいちに飾られている写真の話をしましょう。



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展示されているいくつかの写真は、コーちゃんという友人が撮った日本の庭園写真です。

彼は毎年アメリカから、両手でも抱えきれないほどのバカでっかい特別なカメラを携えて、日本の美しい庭園を撮って回りました。


「日本庭園は、300年後に植木たちが成長した時に完成するように庭師が考えてつくったものだ。僕はその庭師と対峙して撮るんだ。」


彼が語ってくれた中で、最も印象に残っている言葉です。


彼の撮る独特の日本美は多くの人を魅了しています。皇后陛下もお気に入りになって、東宮御所に献納もされているそうです。







そんなコーちゃんのサイトはこちら。










千照館/わごいちには天国のコーちゃんから預かっている写真がいくつかあり、皆さんに見て欲しくて飾っています。おいでの際には、またゆっくりとみてください。



僕は彼の写真を見るといつもはっと目が開き、そして次にほわっと息が抜ける。

あなたはどう感じますか?






そんなコーちゃんが新しい出会いを運んでくれた。

その人は写真家ではなく、画家をされている。





先日コーちゃんの写真についていろいろと教えて下さった。知らなかった話、写真の奥深い話が沢山聴けた。

その画家さんは、まるで自分の作品のように、コーちゃんの写真を愛しているんだなと感じた。

そして聞けば聞くほどに他には居ない、もしかしたら今後永遠にそういう写真を撮る人は居ないんじゃないか、そんな風に思って少し寂しくなった。




コーちゃんの写真を見せてもらった後で、その画家さんの絵を見せてくださった。



なんとも言えない感情が芽生えた。

そして思わず口から出た言葉に自分でも驚いた。



「分かりあえる友達、居ますか?」



初対面の人にいきなりだなと、自分でもびっくりした。





僕は絵はわからないから、まったく当てにはならない感想だろうけれど、僕がいつも見ている世界に似ていると感じた。


人間の強さ、弱さ、美しさ、汚さ、貪欲さ、思いやり、迷い、混沌。。。。


そんなものをまともに見つめても、なんの得にもならない。しんどがられるだけで、誰にも分ってもらえない。ただ一人でしんどい思いをしながら、見つめていなくちゃならない。。




それをずっと見つめてきた人が居て、描き続けてきた人が居た。

こんな人が居たことに驚いた。





彼はこう言った。

「全てを分ってくれる人は居ない。でも僕の絵を見た人が別に褒めてくれなくてもいいんです。凄いと言ってくれなくてもいい。どう感じるかは相手のものだから。けなされても非難されても、それでも嬉しい。意味がある。僕の絵がその人の心の何かに触れたという事だから。」

「一番嫌なのは、写真を見てもらえないこと。見てもノーリアクションでスルーされること。これが一番つらい。」

こーちゃんも自分の写真について同じことを言っていたそうだ。





反応や反響は相手のもの。

ただ一心に、自分が信じるものを表現し続ける。



すごいな、と思った。「すごいですね。あなた方に比べて、僕は何もしていない。」と思わず口に出た。


「先生はしているじゃないですか。沢山の人を救っている。」


と彼は言ってくれた。





僕はね、半分しか勝負していないんです。

わごいちと丹足協会。精一杯しているつもりだけれど、これではまだ僕の全部じゃないんです。




コーちゃんや彼のように、自分の人生を全部かけて、周りの反応にぶれることなく、自分の持っているもの全てを出そうという生き方、怖れない生き方、全力で表現するという生き方、それはまだまだ足踏みしているんです。




そんな現実を突きつけられて、僕はとても幸せな出会いに感謝をした。




できるだけのことをやらなくては。

やるべきことをやらなくては。

そうでないと、自分で自分を台無しにしてしまう。




「行け」





「はよ行け」





「もう行け」





と、まるで誰かに背中を押されているような気がする。




もしや天国からコーちゃん?笑






大丈夫。もう行きます。









三宅弘晃






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by wagoichi | 2018-03-15 01:02 | 放談