生活と健康


旅先での思い出。

わごいち/千照館の近所の蕎麦屋「ぼっかけ屋」で、店長をしていた天野さんの蕎麦。

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天野さんが家業の旅館を継ぐために大分に帰ると聞いて、僕は餞別の一升瓶をぶら下げて、ぼっかけ屋に挨拶に行った。

大分に帰って1年ほどして、御礼のカボスが段ボール一杯届いた。「会いに行こう」とその時思った。




久しぶりに会う天野さんは、少しふっくらとして、肌艶も良く、表情が明るい感じがした。


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父親である3代目の元で修業を続ける天野さんの料理。時期的にハモとカレイとコチが文字通り食べきれないほど出された。大阪では出会えない美味しさだった。

カレイの腹と背の皮も出された。「ウロコを取るのが面倒で捨てられる部位ですが美味しいので」と天野さん。素材がいいだけではない梅乃屋さんは、地元でも名の通った料理旅館である。



天野さんに、「仕事が片付いたら部屋で一緒に酒を呑みましょう」とお誘いをした。



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天野さんは、高校卒業後大阪に出てきて12年間暮らした後、大分に帰った。大阪を経てみた大分はどうですか、と尋ねたところ、

「大分はやはりのんびりとしています。」

「野菜はびっくりするぐらい安いですね。」

と答えた。そして魚の鮮度は比べ物にならない。



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「僕の奥さんは大阪で結婚して、一緒に大分に来たのですが、こう言うんです。大阪では誰とも話をしないで出勤して、誰とも話をしないで家に帰る毎日だったけど、大分ではスーパーで買い物していても皆話しかけてくる、と。」

そこから都会と田舎の暮らしについて意見交換をした。両方の暮らしを体験した人の話はひとつひとつが具体的で、生活感に満ちていた。

天野さんの持ってきてくださった日本酒と大分が誇る麦焼酎「二階堂」が、話に華を添えた。




僕の最近の関心事はもっぱら「生活」という言葉。便利で人も集まる大阪の本町に15年居るが、その反面生活感を感じることは少ない。わごいちに通う働き盛りの人たちからも、生活感が希薄になっていくように感じている。

天野さんがいる大分の国東半島は、どんどん人が減っているという。電車も通らない。高速道路も通らない。でも天野さんは僕らを気遣って口には出さないけれども、大阪に居るよりも、大分にいる方が幸せなんだろうなと感じた。





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毎日整体をしていると、人の声を聞き、体に触れていると、何が幸せなのだろうかと考えざると得ない。無理に仕事にしがみついて体を病んでいる人も多い。しかし田舎だからと言って必ずしも健康食で運動も充分とは限らない。

わごいち/千照館には日本各地から人がやって来る。東京のような大都会の人も来れば、過疎の町の人もやって来る。色々な生活を垣間見る。



生活 ~ 文字通り、活き活きと生きること。


生活を問わないで健康を追求することに、僕は違和感を感じている。










三宅弘晃

080.gif今日の丹練
・重刀100丹
・四股300丹



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by wagoichi | 2017-08-18 15:49 | 社会