照千一隅への道のり

夢物語


このやたら旨そうな柿を見ながら、今朝見た不思議な夢を、

思い返していた・・・

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走っていた。息せき切って走っていた。友の元へ。


友の職場は人々の熱気で沸き立っていた。社長以下、従業員十数人が皆揃って戦争に行くという。


職場のテレビのニュースはこんなことを言っている。

「戦場で役立つ新しい毛布が開発されました。雨風を完璧に遮断し、汗で蒸れることはありません。これ一枚で野営する兵士の体調管理は飛躍的に向上するでしょう。」

そんなニュースを見ながら、「この毛布すげー。」「敵に奪われないようにお前、毛布の守備兵な。」「え、毛布の守備兵ってありなんすか。なんかかっこ悪いっすよ。」なんて会話で無理矢理に盛り上がろうとする友の同僚たち。

皆、不安なのだ。


友に会う。「今からでも遅くはない。辞退しろ。」と小声で私は言う。「いや、もう決めたことだから。」と同じく小声で友は言う。確かにこの状況で「やっぱりいきません。」と言うのはかなり勇気がいる。

「とりあえず『坂の上の雲』を読めよ。」と訳のわからないことを口にしてはじめて、私自身も空気に飲まれていることを自覚する。社会全体の熱気が異常なのだ。

「もう決めたこと、じゃないだろ。まだ何にも決めないままに行くことになったんだろう。」

帰り道でむなしく一人つぶやく。





・・・場面が変わる。・・・






大きな会社の大広間。労働組合の委員長が声を張り上げる。

「われわれの会社から、有志が戦地に赴くことになった。わが社にとって誉れである。今から私が諸君の前を順に廻る。戦地に赴むかん!という者は高く右手をあげ"行きます!”と声をあげてくれ。」

「行きます!」「よし!」「行きます!」「よし!」「行きます!」「よし!」

すでに今回の任命は社内に知れている。2年間の軍役で帰国後に役職が1つ上がるか、赴任拒否で、反社会人間としてこれから肩身の狭い思いをして働くか、どちらかを選ばないといけない。

委員長は私の前で止まり、顔をこわばらせる。私が"思うようにいかない”社員であることをすでに知っているからだ。

「諸君らの手は何のためにあるか。尻の穴を拭くためにあるのか。大事なものを守るためにあるのか。わが手を見てよくよく考えたまえ。ゆめゆめ尻の穴を拭くためだけにその手を使うことなかれ。その誇りある手を、高く高く掲げたまえ。」

と、わざわざ私の目の前で声を張り上げる。全員一致で赴任させないと、彼の面目がつぶれるのだ。

「行くか!」と彼は私を睨みつついう。

「行きません」と私は応える。

「他の仲間に対して恥ずかしくないのか!」「君の恩義ある上司のキャリアに傷をつけるというのか!」「自分一人だけ安全ならいいのか!」「そんなに命が惜しいのか!」

次々と浴びせられる怒声を受け止め、「断固行きません。」と応える私。

 


・・・夢から醒めた。

何とも不思議な夢を見たものだ。夢なのに珍しく細かいところまで覚えているものだ。不思議な目覚めだった。



現実的に考えれば、私のような44歳の老兵が戦地に召集されることはあるまい。私はとっくに軍隊適齢期を過ぎてしまっている。腰が痛い、目がかすむ、そんな老兵は戦地では使い物にならない。

だから軍隊適齢期の若者がこの夢を見ればよかったのにと思う。現実に戦争が起こるような方向にじわじわと進んでいる今だからこそ。


昔、太平洋戦争をした日本人は間違っていた。おかしかった。そんな風に学校で教える先生がいた。あの時代の日本はおかしかった。我々のじいちゃん、ひいじいちゃんたちは、おかしな日本人だったと。でも現代の我々は違う。違っていなきゃならない。そんな風に教えられた。

でも果たしてそうだろうか。

今、日本が戦争を始めたら、国とメディアが上手くやれば、兵隊を集めるのは不可能ではないと思う。「なんとなくそういうものだから」という理由で学校に行き、会社に就職する人間が、「なんとなくそういうもの」として軍隊に誘導されないという保証はどこにもない。


私はなんとなくそういうものである戦争にはきっと行かない。例え周りから非国民と蔑まれても石を投げつけられても、世の風潮に流されない類いの人間であることは、私を知る人は皆、想像がつくだろう。

なぜ「なんとなくそういうもの」に流されないと確信を持てるのかと言うと、私は普段から「自分はどう生きるべきか。」「何のために働くのか。」「どう死にたいか。」ということを常に考える習慣を持っているから。

普通の人が「そんなことを考えても仕方がない。」ということを、大真面目に考える類の人間だから。そういう人間は、世の風潮に流されることがない。権力に操られることもきっとない。






今を生きる若者に言いたい。

一つ一つ意味を考えよう。「どうして勉強するのか。」「自分は何をしたいのか。」「今自分は本当に頑張っているのか。」と。

いつも答えを持っていなくていい。答えは大事ではない。

答えを探し続けることそのものがきっといつか財産になる。



なんとなく学校や会社に行かないでほしい。

小狡い大人に人生を台無しにされないように、しっかりと生きて欲しい。




44歳の軍隊適齢期を過ぎたおっさんからの忠告である。











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弘晃

055.gif: wagoichi◆excite.co.jp (◆を@に)
HP: わごいち(←クリック)

066.gif今日の丹錬
・階段四股100段
・木刀400回


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by wagoichi | 2016-11-26 16:43 | 戯言
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「原点が導くこれから」という感じでしばらく探り書きです。

by 三宅弘晃
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